私はもし今週帰ってこなければ、来週、再び東京に探しに行こうと考えていました。ただ、東京をぶらついても息子に出会う事は難しいでしょうから、計画を立てようと考えていました。その為、下準備として情報を集めました。
実際に家出・失踪した人が何をしていたのか、どういう行動を取っていたのかを記した本は意外と少ないです。そんな中でみつけたのが下の本です。
失踪日記はマンガです。
シリアルな家出・失踪の体験がマンガで読みやすく描かれています。
読みやすいです。
家出した作者が何をしていたのか?
興味を持って読みました。
逃亡日記は対談を記したものです。
「家出しても野宿って抵抗なく出来るのか?」
「家出してもゴミ箱をあさるのって躊躇したりしないのか?」
興味深い問いがぶつけられています。
著者が吾妻ひでおという漫画家です。この人、漫画家でありながら失踪を2度もしてアルコール中毒で入院などしています。逃亡日記は対談形式の本ですが、失踪日記は漫画です。両方読むと、失踪の内容が良く分かります。
両方とも失踪という深刻な話題をコミカルに表現していますから、実際の様子を読み取る必要があります。
吾妻ひでお氏の場合、段階を踏んで失踪しています。初めは失踪の予行演習として、友人宅に身をかくしただけ。一度目は、精神的に病んでいた為、自殺をしようとしたが未遂に終わり、失踪に至った様です。二度目の失踪は、現実逃避で失踪を目的としていた様です。
現実逃避と精神的不安定、今回の息子でも当てはまる所があります。現実逃避は、嘘を沢山ついていたのでそれがバレる寸前だった訳です。それから逃げたかったのでしょう。
精神的病は、2年程前、幻聴がするというのでクリニックに通っていました。病気とまではいかないのですが、鬱状態だったのでしょう。通院を継続させていれば良かったのかもしれません。今になって悔やまれます。
失踪者の行先は、どこかを考える時に、日本国憲法 第25条の
”すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。”を前提にしてしまう所ですが、この本の吾妻ひでお氏は明らかに逸脱した場所に行っています。
竹林や森の中で寝て、ゴミ袋をあさって食料を得る ・・・
いきなり乞食の様な生活をし出したというのです。普通は” 失踪 = 野宿 ” とは出来るものではないです。ゴミをあさるくらいならば、家出を止めて帰りそうなものを! と思うのですが ・・・
もし、息子がそこまで出来るのであれば、なかなか帰ってこないでしょう。18歳でホームレスが出来るでしょうか?精神的に病んでいれば出来るのかなぁ?
吾妻ひでお氏は二度目の失踪時に、ガスの配管工員をしています。失踪者は昼間暇なので、うろうろしていると手配師の様な人に声をかけられ仕事を紹介してもらったと描かれています。今も工事関係は人手不足と聞くので、この様な仕事を誘われる事もあるかもしれません。
自分ではアパートを借りる事はできないでしょうが、会社が借り受けてくれれば、失踪してもアパートに住めるということです。世の中には住む所まで手配してくれる仕事があるのですね。失踪者にはありがたい求人です。
やはり、普通の神経をしていたら、働き口を探さないと失踪できない気がします。持ちだしたお金はいつかは無くなるのですから。ハローワークに息子が登録していたかどうかは捜索上の重要なポイントだと思えて来ました。警察経由でハローワークに聞いてもらうおうと思います。
家出息子捜索日記
- 失踪当日の出来事
- 息子の嘘のバイト
- 再び嘘をつかなければならなくなった息子
- 行方不明者の届け出
- 家出の手がかり 自転車防犯登録番号
- 息子の自転車を探す
- 自転車発見! 家出の足取り
- 銀行口座の取引履歴を調べる
- どうしてお盆に失踪したのか?
- 個人情報保護法の壁
- 緊張はピークに 息子の失踪から5日目
- 真夜中の東京を家出人の捜索
- 留守録への期待
- まだ息子の帰りを待つ段階
- 失踪8日目に、息子へ送ったメール
- ハローワークが家出や失踪をし易くしている
- 高額の嘘 奨学金の申請
- 失踪者は何をしているのか?
- 失踪者の捜査権がない
- 家出の原因は父親の欠点
- 家族も、学校も、全てを捨てて
- 家出の話をすると気が楽に
- 東京へ家出人捜索に出発
- 家出人捜索開始 池袋にて
- 眠れなかった池袋の漫画喫茶
- 息子の捜索、早朝の山手線を
- 家出人の発見 息子に会いに小田原へ
- 家出息子を警察から引き取る
- 家出の資金4万円が9円になっても
- いよいよ家出息子が帰る時