息子の家出から14日目、今日は日曜日です。天気は午後から下り坂の模様らしいです。それでも妻は朝早く家を出て登山に出かけました。市内の山なので日がある内に戻れるのですが ・・・
妻はもう普通の生活に戻るつもりでいる様です。重苦しい思いを吹っ切りたいと思い山登りに行ったのでしょうか?または息子がいるかもしれないと思い、山間部を捜索に行ったのでしょうか?
今日戻らなければ、明日からの新学期に息子は間に合わなくなります。私は今日、戻らない気がしています。学校もやめるつもりでいるのでしょう。家族も、学校も、全てを捨てて行ってしまったのだと思います。
高校生の時、息子は大学に行きたいと思っていたのでした。ところが、成績が悪かったのです。精神的な事柄が原因で成績が悪かったのではないかと思います。高校生活が始まった頃は、友達と遊びに行く事もあり、成績はそれ程悪くはありませんでした。ところが、二年生になってから、遊ぶ友達もいなくなり、悩みだしたのだと思います。
息子は普通の高校生に憧れていた様に見えました。でも、学校では疎外感を感じていた様です。友達もいなく、勉強もいなく、休み時間は同級生とおしゃべりする事なく、一人勉強していたらしいです。そしてうつ病に ・・・
「 どうして友達とうまくいっていないのか? 」
そう、私は息子に聞いたことがあります。
「 僕が馬鹿なのがバレてしまったから。 」
そう息子は答えました。確かに息子は要領が悪く、直ぐに物事を理解して習得するのが苦手でした。だから特に運動は下手でした。私は息子に、そういう欠点だけを見ない様に、幾度となく話をしました。
「 人に馬鹿にされようが、お前には他の人にない良い所がある。 」
高校を卒業したら、地元を離れ自分を知らない人しかいない場所でやり直したいと言っていました。息子は現実逃避の傾向があったのです。一人住まいをして大学に通いたいと夢みていたのでした。
ところが、うつ病になった息子を一人住まいさせるわけにはいきません。親の知らない間に自殺なんている事になったらという不安があったからです。それに私と妻は息子には生活力をつけられる技術や資格を取得して欲しいと願っていたのでした。
人間関係に悩む息子が営業や販売の仕事が出来るとは思えませんでした。だからエンンジニア等、技術で生計を立てられる様に導いてあげようとしていました。それで、今、通っている専門学校を選んだのです。
本人も納得して選んだ進学だったのですが、親の意向が反映されていたのでした。
そして、4月から専門分野の授業が始まり、息子はどう考えていたのか?既にコンビニのバイトを辞めたのにやっていると嘘をついていたわけです。既に精神的に正常性を失いつつあったのでしょうか?
そして、奨学金の申請が出来ていなかったのに、嘘をつき、タンスの現金を盗みました。これらの嘘がバレそうになる時期直前に失踪 ・・・
これまでの経緯を上の様に考えると、学校生活を続ける気はないのだとうと思えて来ます。
家出息子捜索日記
- 失踪当日の出来事
- 息子の嘘のバイト
- 再び嘘をつかなければならなくなった息子
- 行方不明者の届け出
- 家出の手がかり 自転車防犯登録番号
- 息子の自転車を探す
- 自転車発見! 家出の足取り
- 銀行口座の取引履歴を調べる
- どうしてお盆に失踪したのか?
- 個人情報保護法の壁
- 緊張はピークに 息子の失踪から5日目
- 真夜中の東京を家出人の捜索
- 留守録への期待
- まだ息子の帰りを待つ段階
- 失踪8日目に、息子へ送ったメール
- ハローワークが家出や失踪をし易くしている
- 高額の嘘 奨学金の申請
- 失踪者は何をしているのか?
- 失踪者の捜査権がない
- 家出の原因は父親の欠点
- 家族も、学校も、全てを捨てて
- 家出の話をすると気が楽に
- 東京へ家出人捜索に出発
- 家出人捜索開始 池袋にて
- 眠れなかった池袋の漫画喫茶
- 息子の捜索、早朝の山手線を
- 家出人の発見 息子に会いに小田原へ
- 家出息子を警察から引き取る
- 家出の資金4万円が9円になっても
- いよいよ家出息子が帰る時